オフィス今岡

「自分らしく生きる」ことを支えるアサーションをテーマに、研修・ワークショップ・執筆を行っています。

あなたにとって、年金とはどんなものですか

年金のことで、私自身が忘れられない、ある女性の話です。 

約4年前に、関西在住の大正15年生まれの女性(当時82歳)が、年金支給についてどうしても納得がいかないので、相談にのってほしいと知人から依頼がありました。年をとったときのためにと、国民年金保険料をひと月の漏れもなく納めてきた非常に意識の高い方でした。夫が亡くなり、遺族年金手続きをした際、「遺族年金をもらったら、自分の老齢年金はでない」と説明されたため、老齢年金の手続きをしなかったが、何故自分が納めた老齢年金を受給できないのか、どうしても納得がいかない・・・という相談でした。

 

お話を聴くと、ご主人が亡くなった時には既に女性は65歳を過ぎていたことが分かりました。65歳を過ぎてからは、遺族年金と老齢年金は両方受給できるのです。行政機関が、手続きの段階で受給資格確認を怠ったために起こったミスでした。

 

年金の時効は5年です。遡って、差額支給されても、数年分の年金は時効消滅してしまっていました。請求手続きをした管轄の機関に直接訴えること、申立書でご本人の意思を代弁し、約半年で解決に至りました。その額、数百万円に上り、とても喜んでいただきました。

 

どこにでも、ミスはあります。起こった際に、間違いを認められるか、です。80歳を超えた女性の、年金に対する強い思いと、それを叶えさせてあげたいと望むご家族の意思が解決へのチカラになりました。

 

あなたにとっての「年金」とは、どんなものですか?

 

 

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