オフィス今岡

「自分らしく生きる」ことを支えるアサーションをテーマに、研修・ワークショップ・執筆を行っています。

「言葉のセクハラ」重要な最高裁判決が出ています! 軽視しないことが大切

「問題のあるレストラン」をご覧になっていましたか?

 3月末で終了したドラマで、セクハラを真正面から取り上げていたものです。

様々な言葉のセクハラ、行動のセクハラ・・・これでもかというくらい、頻繁に出てきました。

中にはリアルすぎて、笑えない、楽しめない・・・という声も出ていたそうです。

 

そのドラマが放送されていた2015年2月26日に「言葉のセクハラ」に対する重要な最高裁判決が出ました。

大阪市の水族館「海遊館」の男性管理職2名が、女性派遣社員2名に対し、セクハラ発言を繰り返したことで受けた「出勤停止と降格の懲戒処分は重すぎる」と上告していた事件の最高裁判決は、「会社の処分は妥当」という厳しい判断でした。

 

「30歳は、22、23歳から見たら、おばさんやで」

「もうそんな年になったん」

「お局さんやで」

「夜の仕事とかせえへんの」

「俺の性欲は年々増すねん」

などの発言を繰り返した男性管理職は出勤停止と降格処分を受け、その処分が不当として会社を訴えた事件でした。

 

大阪地裁は「会社の処分は有効」

阪高裁は「会社の処分は無効」

と判断が分かれ、最高裁に委ねられることになりました。

 

「懲戒処分が社会通念に反するとはいえない」と会社の厳格な対応を支持、逆転勝訴でした。 

この最高裁判決から会社・組織がこれから取り組まなければならないことが明確になっています。

会社が「言葉のセクハラ」に対応できたのは、就業規則に禁止規定や処分の手順等を定めていたことが根拠となったこと。先ずは、対応できる規程になっているか、再点検が必要です。

 

この会社は毎年全従業員に向けて、セクハラに関する研修を義務付けるなどの取組を実施していました。

管理職は、セクハラ防止のために、部下後輩を指導する役割があることも明確です。

指導するべき立場の人が、自ら「不適切な言動」をしていたのでは話になりません。

管理職やこれから管理職になる方、もちろん全従業員にも周知させることが大切です。

 

親しい友人や家族が「言葉のセクハラ」を受けていたら、あなたはどう感じますか?

真面目に働きたい、そんな意志ある人をハラスメントで苦しめていいはずがありません。

ハラスメントは人権侵害になる・・・理解を深めるための粘り強い取り組みが求められます。

あなたの周りは、いかがですか?

 

 

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