オフィス今岡

「自分らしく生きる」ことを支えるアサーションをテーマに、研修・ワークショップ・執筆を行っています。

「分かり合おうとする」ことから始める~高ストレス社会と向き合うにあたって

日本産業ストレス学会」という場をある方にご紹介いただき、医療関係者でもないのに大丈夫かな~という不安を持ちながら二日間みっちり参加してきました。

 

テーマは、「労働と健康の調和をめざして~高ストレス社会とどう向き合うのか~」

 

参加者は、産業医精神科医、看護師、助産師、臨床心理士、精神福祉士、そして製薬会社の方々という専門的な場。

なんと750名の参加者との発表が~すごい規模です。

 

新型うつ、若者のメンタル不調、認知行動療法的アプローチ、ストレスチェックをはじめとする労働安全衛生法改正の経緯、そして職場復帰支援の現状と問題点~リワークの活用と事業所内外の連携、様々な取組が紹介され、専門的な知見や現状を知る機会となりました。

 

平成27年12月までには労働安全衛生法改正で「ストレスチェックと面接指導」が施行予定。

ストレスチェック実施者の範囲、受診義務の扱いや中小企業への配慮などの経緯を直接法改正にかかわった方から話を聴くとカタイ法律条文も理解しやすく感じられました。

 

私が、メンタルヘルスの研修(管理職対象)をさせていただくと特に「新型うつ」と思われる方への対応の難しさや若者とのコミュニケーションの難しさがあふれ出す昨今。

 

今回、なるほどと合点したことがいくつもありました。

そのひとつは、若者の「親」に焦点をあてた意見。

 

「コミュニケーションが下手」

「自分表現ができない」

「すぐに諦めるか、他人のせいにする」

そんな意見を聞くことが多い。

 

では、若者を育てる「親」のコミュニケーション能力はどうか、との問題提起があったのです。

バブル時代に「若者」であった年代がストレス耐性が弱いとされている若者の親世代。

「親」のコミュニケーション能力が問われているともいえるのではないかと。

 

「簡単には分かり合えないんだよ、人は」と教えてくださったのは演出家の平田オリザさんです。

 

若者だけではない、どんな世代にも共通するテーマは「分かり合おうとすること、話を聴きあうことから始めようよ」だと感じました。

 

若者は、上司は、会社は、と言い切ってしまう前に、できることはある。

 

それを伝えていくのは、人を大事にするにはそこからだと気づいた人なら誰でもいいと思う。

 

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