オフィス今岡

「自分らしく生きる」ことを支えるアサーションをテーマに、研修・ワークショップ・執筆を行っています。

ナラティヴとアサーションにふれる、語る、きく~国重さんと平木先生をお招きして

家族療法の流れを汲んだナラティヴ・セラピーに魅力を感じ、学ぶ人が増えているようです。学ぼうとしている方が活動する領域はカウンセリング、心理、キャリア、教育、医療、福祉、産業、行政、司法など多様で、どのような領域でも共通する大切な姿勢がナラティヴ・セラピーにはしっかりと流れているのだと感じます。

学び始めると、その深みに圧倒されるような気持ちになることもありますが、国重浩一さんは私たちにニュージーランドからオンラインというスタイルで、繰り返し、ナラティヴ・セラピーを伝えてくださっています。今回2021年9月に金剛出版から発刊された精神療法増刊第8号「アサーション・トレーニング活用術~さまざまな現場での臨床応用」で、国重さんが「ナラティヴ・セラピーとアサーション・トレーニング」というテーマで執筆をされたことから、ナラティヴ・セラピーとアサーションについて語っていただけないかとお願いをし、この企画が実現しました。

ニュージーランドに住む国重さんが数年前に日本でナラティヴ・セラピーのワークショップを実施するきっかけを創ってくださったのが平木典子先生であり、今回特別ゲストとしてご参加いただけることになりました。お二人が今関心のあるテーマで自由に語っていただける時間を予定していますが、どのようなトークセッションになるのか今からとても楽しみです。



【国重さんからのメッセージ】
他者とのコミュニケーションをどのように取るのかというのは、私たちの人生や生活にとって実に切実な課題です。カウンセリングという場においても、相談に来た人が他者とどのようにコミュニケーションを取ったらいいのかということについて、話し合うことは希なことでありません。

アサーションという視点、つまり「自他尊重の自己表現」をしていくのだという方向性は、私たちのコミュニケーションの取り方に対してかけがえのないものであると考えています。

アサーティヴになるために、ナラティヴ・セラピーの領域で検討してきたもののなかから、活用してもらえるものがあるかもしれません。そこで、今回は、ナラティヴ・セラピーの視点からコミュニケーションというものを検討してみたいと思います。そして、このような検討が、アサーションについてさらに検討していく会話の助けになればうれしい限りです。

アサーションについて話をするのははじめてのことですので、どのような話になるのか見通しが立っていませんが、できるだけしっかりと準備をしたいと思います。また、平木典子さんとご一緒するのを楽しみにしています。



【特別ゲスト:平木先生からのメッセージ】
今回、金剛出版のアイデアにより「精神療法」の増刊号で「アサーション・トレーニング特集」を組んでくださり、アサーションの広がりの中で、ナラティヴをつなぐことができて、とても嬉しく思っているところです。

なぜなら、自他尊重の思いをもって自己表現すること(アサーション)、つまり、「自分も相手も大切にしようとすること」は、とても難しく、訓練も必要なのですが、それを意識し、可能にしようと心がけることで、その瞬間に関係の取り方が変わり、互いに意味の世界の共有を探る可能性がより高まるように思います。

ナラティヴは、自己表現の方法から出発したアサーションとは、ある意味で逆の発想かもしれませんが、思いを言ってみればいいのではなく、言ってみることは、相手と意味を共有する世界を開こうとすることだという発想があり、その意味でセラピーであり、支援なのかもしれません。

その時点で、考えたり、思ったりしていることを語ってみたいと思います。2月を楽しみにしています。



日時:2022年2月20日(日)13:30~16:30 オンライン(zoom)


テーマ:「ナラティヴ・セラピーとアサーション・トレーニング」

講師:国重浩一さん


内容
前半:国重さん「ナラティヴ・セラピーとアサーション・トレーニング」
    周縁化される声に光を当てる
    社会文化的な影響を考慮する
    関係性の中に立ち現れる
    行為の風景と意味の風景
    耳の調律
    相手の言葉を受け取る、など(順不同)

後半:平木先生と国重さんのトークセッション


詳細・申込先

https://20220220nt-at.peatix.com/

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